冨安健洋 写真:Getty Images

 プレミアリーグのアーセナルは、今2025年夏に日本代表DF冨安健洋との契約を2026年を待たず、早期終了することで合意に達した。2021年にセリエAのボローニャから加入した冨安は度重なる負傷で思うように出場機会を得られず、昨2024/25シーズンも序盤から膝の負傷で離脱し、2月に受けた手術で5カ月以上戦線を離れた結果、公式戦出場はわずか6分間にとどまった。

 そんな中、プレミアリーグのウエストハム・ユナイテッドは、冨安獲得に動くよう関係者から提案されているようだ。

 ウエストハムはDFアーロン・クレスウェルが、EFLチャンピオンシップのストーク・シティへの移籍により守備陣の補強が急務となっている。同クラブにとって、右サイドバック、左サイドバック、センターバックの3ポジションでプレー可能な冨安は魅力的な選択肢となっている。

 過去に数々のイングランドのクラブで監督を務めた経験のあるマーティン・アレン氏は、ウエストハムに冨安の獲得を推奨している。

 同氏はUKメディア『West Ham Zone』に対し「冨安は速く、強く、素晴らしい姿勢を持っている。私は彼がアーセナルで左サイドバックやセンターバックとして時々プレーするのを見た。彼は非常に万能だ」と多ポジションでプレー可能な対応能力を評価している。

 一方で「怪我の記録は問題だ」と懸念を示すと同時に、昨シーズンの同クラブで最高の選手の一人だったDFアーロン・ワン・ビサカの存在により、冨安は右サイドバックとしての起用は困難になるとの見解を示した。

 ウエストハムのグラハム・ポッター監督の戦術的な柔軟性を考慮すると、冨安のような万能選手は理想的な補強となる可能性がある。ポッター監督は試合中にフォーメーションを変更することで知られており、3バックと4バックシステムを使い分ける際に、冨安の存在は最終ラインでの重要なカバーを提供することが期待される。