「もういい大人なんだから」という言葉は、ときに自分にも、他者にも突きつけられる静かな圧力です。学生時代からの友人と会うたびに、無意識に年相応の落ち着きや思慮深さを期待してしまう人もいるはず。しかし現実には「え、それ言う?」「なぜ自分でしない?」と、相手を未熟に感じてしまう瞬間もあるのではないでしょうか。
そこでSirabee取材班は、未熟に感じた友人の言動について聞いてみました。
■ダイエットすると言いつつ…
「睡眠時無呼吸症候群&糖尿病予備軍になってしまうほど、重度の肥満になった友人。ダイエットする! って宣言してジムに登録したけど、一度も行ってないらしい。で、なぜか夕飯はお腹がパンパンになるまで食べるそう…。
『あんまり朝昼は食べてない!』って言ってるけど、見てる限り、いつも一人前より食べてるし、余裕で糖分ゴリゴリ入ってるジュース飲んでる」(30代・女性)
■わがまま言う私=強いと勘違い
「昔、仲が良かった友人が、大学に入ってからわがまま女子に変身した。しかも周りにアレコレやってもらっておいて、平気で文句を言っていた…。見るに見かねて、『あんたのわがままに周りは迷惑してる』って指摘すると、なぜか得意げで。
たぶん『わがまま言う私=かっこいい女、素敵女子』って勘違いしてたと思う。『あのさ、恥ずべきことなんだよ? 普通にダサいよ?』って付け加えたら、一気に不機嫌になって、そこから不仲になった」(20代・女性)
■人に支援してもらえると思ってる
「昔から、他人にやってもらえると思っている人が苦手。20代の頃バイト先に、クリスマスは彼氏にブランドバッグ買ってもらえて当たり前、引っ越ししたいから親がお金をくれるのは当たり前って思っているヤバい子がいた。
相手が差し出す分にはいいと思うけど、自分からもらいに行く&それが当たり前って思っているのは甘ったれすぎよ」(30代・女性)
「精神的に未熟だ…」と他者に感じる瞬間、私たちは無意識に「成熟とはこうあるべき」という価値観を照らし合わせているのかもしれません。その意味で、誰かの未熟さは自分の内面を映す鏡でもあります。もし苛立ちを覚えたのなら、それは「自分ならそうしない」という願望や信念の裏返しなのでしょう。
とはいえ、精神的成熟とは年齢や知識ではなく、経験と対話を通じて育まれるものです。大人であっても、未熟な部分は誰にでもあります。大切なのは、相手の未熟さを見たときにそれを排除するのではなく、理解する姿勢でしょう。
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(取材・文/Sirabee 編集部・ 美佳)