高丘陽平 写真:Getty Images

 ペルー1部FBCメルガル所属の日系人FW中村健治(ケンジ・ジョバンニ・カブレラ・ナカムラ)は、MLS(アメリカ・メジャーリーグサッカー)所属バンクーバー・ホワイトキャップスへ完全移籍する見込み。かつて横浜FC、サガン鳥栖、横浜F・マリノスに在籍していたGK高丘陽平とチームメイトになるという。

 現在22歳でペルー人の父と日本人の母を持つケンジは、身長174cmで右利きのアタッカー。Jリーグクラブ在籍歴はなく、2019年にペルーでプロデビュー。2021年からFBCメルガルでプレーしているが、2023年9月のW杯南米予選でA代表に予備招集されるなど、国内トップクラスの有望株として注目を集めている。

 2024シーズンのペルー1部リーグ戦28試合の出場で4ゴール6アシストと結果を残し、2025年2月にスウェーデン1部BKヘッケンからの関心が報じられたケンジだが、2025シーズンもメルガルでプレー。ここまでリーグ戦16試合の出場で6ゴール2アシストをマークしているが、海外移籍が決定的だという。

 ペルーの移籍市場に精通しているジャーナリストのケビン・パチェコ氏は7月15日、ケンジの去就について「彼はバンクーバー・ホワイトキャップスでプレーすることになった。両当事者は移籍で合意。ホワイトキャップスが選手の保有権の80%を取得し、メルガルは残りの20%を保持する」とリポート。移籍金額やホワイトキャップスとの契約内容には触れていないが、個人合意、クラブ間合意に達したとみられる。

 ホワイトキャップスは2011年からMLSに参戦。2024シーズンはウェスタン・カンファレンスで8位に終わったものの、2025シーズンは21試合を終えて首位から勝ち点4差の3位に。CONCACAFチャンピオンズカップでは高丘の活躍もあり、決勝まで勝ち進んだ。