「かわいい」の裏にある危険性、動物愛護団体が鳴らす警鐘

 この緑色のハトは、他のハトたちと問題なくエサの奪い合いをしているように見える。しかし、英国動物虐待防止協会(RSPCA)は、この状況に強い懸念を示している。

 RSPCAの広報担当者は、「鳥の羽を意図的に染める行為は、動物にとって非常に危険です」と警鐘を鳴らす。染料に含まれる化学物質は鳥にとって有毒であり、羽繕いの際に体内に取り込んでしまう恐れがある。また、染料によって羽の自然な防水性が損なわれたり、うまく飛べなくなったりすることもあるという。

 そして何より深刻なのは、派手で不自然な色は、天敵の注意を不必要に引きつけてしまうことだ。「このハトは、次に羽が生え変わるまで、野生で生きる上で非常に高いリスクを背負うことになるでしょう」と担当者は語る。

 SNSでの注目が、こうした無責任な行為を助長しているのではないかという懸念もある。珍しい姿が「面白い」「かわいい」と話題になる一方で、その裏には動物への危険が潜んでいることを忘れてはならない。結局のところ、このハトの鮮やかな緑色は人間社会の歪みを映し出しているのかもしれない。

参考:LADbible、ほか

※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。