横浜F・マリノス 写真:Getty Images

 横浜F・マリノスと横浜FCは11日、7月5日に行われた明治安田J1リーグ第23節の横浜ダービーで発生した違反行為に関する声明を発表。ニッパツ三ツ沢球技場で行われた一戦では、一部の横浜FMサポーターが花火・発煙筒などを使用したことにより、アウェイ側の開門時刻が遅れたが、両クラブの声明内容に違いが見られる。

 発表によると、20~30人程度の横浜FMサポーターが試合前に三ツ沢公園で花火・発煙筒を使用。覆面での顔隠し、横浜FCサポーターへの挑発行為、グッズ規制エリアへの侵入、警備スタッフへの抵抗などの違反行為に及んだという。また、一部サポーターは発煙筒や花火を投擲。一部の発煙筒がベビーカーをひいた親子のそばに投げ込まれる時の様子が、動画によりXで拡散されるなど、波紋が広がっている。

 両クラブの声明では、横浜FMサポーターの違反行為について時系列順に説明されているほか、三ツ沢公園の利用者やダービーマッチ来場者に対する謝罪の文言が記されているが、違反行為そのものに対する非難で表現の違いがみられる。

 横浜FMは「これらの計画的で非常に悪質な行為については、多くの皆さまに多大な不安と恐怖を与えることとなり、決して許されるものではありません」と、一部サポーターの行為を非難しているが、横浜FCは「これらの行為は計画的かつ悪質であり、Jリーグの安全理念に反するものです。日本サッカーおよびスポーツ文化振興の根幹を揺るがす異常事態であり、許されるものではありません」とコメント。日本サッカー界全体に与える影響について強い表現を用いているのが大きなポイントだ。

 なお、この一部サポーターの違反行為により、横浜FMサポーター全員の入場が完了したのは、前半終了時の19時50分に。チケットの扱いについては、両クラブとJリーグが協議・調整を進めているという。