
FIFAクラブワールドカップ(クラブW杯)準決勝で7月9日にブラジル1部のフルミネンセと対戦したプレミアリーグのチェルシーは、2-0で勝利し決勝進出を果たした。しかし、試合中のある場面が注目を集めた。
チェルシーのイングランド代表MFコール・パーマーはこの試合で途中出場したチームメイトのFWニコラス・ジャクソンに対して苛立ちを見せた。後半におとずれた決定機に、パーマーが同選手より良い位置にいたにもかかわらず、ジャクソンが自らシュートを選択し、それがゴール左のサイドネットに外れた。このプレーに対しパーマーは大声でジャクソンを叱責し、さらにゴールポストを蹴るなど感情を爆発させた。
パーマー自身は試合の大半で目立った場面がなかったが、終盤にボックス外からのシュートを試みたものの、フルミネンセの守備にブロックされて得点には至らなかった。パーマーは、決勝での巻き返しを狙いたいところだろう。
一方、この両選手の小競り合いにもかかわらず、チェルシーのエンツォ・マレスカ監督は試合後、これまでのチームの歩みに満足感を示した。大会全体を通じた選手の適応力や、高温の中での戦術対応に称賛の言葉を送った。また、試合終盤に足首を痛めたMFモイセス・カイセドについては「残り2〜3分だったので10人で終わらせてもよいと伝えた。本人は続行を希望したが痛みを感じていた。決勝に間に合うことを願っている」と語っている。
この試合では、チェルシーに新加入のFWジョアン・ペドロが前半と後半に1点ずつを決めており、チームにとっては内容・結果ともに申し分ないものとなった。気温が30度を超えるニュージャージーの過酷な環境下で現地時間15時に試合がキックオフされ、2度のクーリングブレイクが設けられるなど、厳しい条件での開催だった。