まず「仏を作る部分」の話として、(特に”カルチャー界隈”の人は一緒くたに”こういう話は敵”だと思ってるのでぜひ聞いてほしいのですが)最近の「最新型のビジネスモデルの模索」が、そういう話をフォローできるようになってきてる面はあるなと思っています。
私の本業は経営コンサルタントなんですが、折しもこないだ某外資コンサルのディスカッションイベントに呼ばれまして、(守秘義務契約結んだので詳細は言えませんが)「まさにこういう問題意識」をDXを利用して実現しようという話になっていて面白かったです。
例えば、「利益を出す部分」と「その場自体の魅力を出す部分」を一つのビジネスモデルの中に混在させるというのは、下北沢のように「全権を握ってる主体と強固な価値観の共有がある」場合以外はなかなか実現できないんですよね。
官僚的に形だけで流れ作業でやってると、どんぶり勘定で全部同じ条件でテナントを「独立採算」で成立させなきゃということになって、結局大手チェーン店以外はその賃料を払えなくて「どこにでもある店」ばかりがある場所になってしまう。
でも「どこにでもある店ばかりがある場所」になったら”その場全体の価値”は明らかに下がるんで、誰のためにもなってない。
特に最近は、「必要最低限の日常需要はできるだけ安く、とはいえ2000円以内のランチのような非日常消費はちょっと財布の紐を緩めたい」というような二極化したニーズが広くあるので、後者側の「尖った」店を”共存”させている意味は全体としてビジネスモデル上の意味はかなり重要になってきているんですよ。
その「特別な価値を出す部分」が、「ちょっと高いだけで実際のとこしょぼいよね」とならずに、「コスパ的にサプライズ感があるぐらいの大きなお得感」を感じてもらえるようにするためには、全体のバランスの中から多少は優遇する部分をうまく設計するようなことが大事な配慮になってくる。