全日本空輸や日本航空、日揮ホールディングス(HD)などは7日、植物由来の原料や廃食油などから製造する「持続可能な航空燃料(SAF)」の供給開始に関する記念式典を羽田空港で開いた。同日、東京都と連携して回収した廃食油を原料の一部に使った国産SAFを、全日空の旅客便に給油した。

 式典で、全日空の井上慎一社長は「羽田空港で国産SAFの供給が実現したことで、今後業界全体の脱炭素化に向けて大きな一歩を踏み出すことができた」と強調。日揮HDの佐藤雅之会長兼社長は「取り組みをさらに拡大したい」と語った。 

 日揮HDなどによる共同出資会社が国産SAFを製造。羽田では5月から、全日空や日航の定期便に供給を始めていた。今後、米デルタ航空などにも提供する予定という。

 SAFは、生産から燃焼までの過程で二酸化炭素の排出量を大幅に削減できる。政府は2030年までに国内航空会社が使用する燃料の10%をSAFに置き換える目標を掲げている。(了) (記事提供元=時事通信社) (2025/07/07-19:59)