ヤン・マテウス 写真:Getty Images

 J1最下位の横浜F・マリノスは、FWアンデルソン・ロペスの退団がほぼ確実に。FWヤン・マテウスにも鹿島アントラーズをはじめ複数クラブからの関心が取りざたされているが、移籍交渉は停滞しているという。

 ヤン・マテウスの去就を巡っては、ブラジル『UOL』が6月19日に鹿島とUAE1部アル・アインによる争奪戦をリポート。両クラブとも横浜FMとの交渉を進めているとみられていた。また、ブラジル『terra』は24日にサントスが同選手の獲得を狙っている可能性を報道。ブラジル代表FWネイマールとの契約延長、それに母国復帰を希望するヤン・マテウス本人の意思が獲得を後押しするとの見解を示している。

 横浜FM退団に向かっているとみられたヤン・マテウスだが、ブラジル人ジャーナリストのフェリペ・シウバ氏は6日に「横浜FMはヤン・マテウスの放出に慎重な姿勢を示しており、交渉を急いでいない」と報道。「横浜FMは彼を重要な選手とみなしており、移籍金を引き上げたため、アル・アインや鹿島による獲得の意向にブレーキをかけたが、交渉は継続中だ」と伝えている。

 ただ一方で、トルコ国内クラブも横浜FM所属FWの獲得を狙っている模様。シウバ氏は「まだクラブ名は明かされていないが、トルコのクラブも近日中にヤン・マテウスへの関心を正式に表明する予定だ」と報じていることから、争奪戦は激化するものとみられる。

 ヤン・マテウスはブラジルやポルトガル国内クラブを経て、2022年夏から横浜FMでプレー。来日1年目にJ1優勝を成し遂げると、2023シーズンもJ1リーグ戦で6ゴール11アシストと、攻撃陣の主力選手として活躍。2025シーズンはここまでリーグ戦21試合の出場で4ゴール2アシストを挙げている。

 一方、鹿島はJ1リーグ3連敗で首位の柏レイソルから勝ち点3差の4位に転落。攻撃陣ではFWレオ・セアラ、FW鈴木優磨が好調だが、選手層の強化を目指す中でヤン・マテウスを獲得候補にリストアップしたものとみられる。しかし、横浜FMが移籍金を引き上げたことにより、同選手の争奪戦から撤退する可能性も考えられる。