「東洋大学卒」であったはずの静岡県伊東市長が、卒業しておらず、除籍されていたことが明らかになった。
自分で卒業していたのか、除籍されていたのかわからないような人物が市長職に留まるのは理解不能だ。市の広報誌には東洋大学卒と記載されているが、選挙公報には進学したとしか書いていないので、公職選挙法違反でないという。こんな人がトップであると、子供の教育によくない。
WEBで検索すると、退学は学生側が自主的に大学を辞めることであり、除籍は大学側が学籍を除くことと記載されている。除籍になる理由にはいくつかあり、
授業料未払い:これは説明するまでもなく、授業料を払っていないことが原因だが、この時点で自主的に退学届けを出せば、除籍ではなく退学扱いとなる。 大学の在籍限度年数:一般的には4年制の大学では8年間(4回の留年)、6年制の大学(医学部など)では12年間の在籍が可能だ。 卒業が見込めない場合:たとえば、一定の年数までに取得した単位が少なくそ、の後頑張っても卒業に必要な単位が取得できそうにない場合である。 休学期間を超えた:留学などの様々な理由で休学しても、一定の年数を超えると除籍となる。 在学中に問題行為を起こす。
などである。
しかし、「卒業したと勘違いした」は小さい子供でも通用しない言い訳だ。議長などに嘘の卒業証明書をちらっと見せたというが、よくもこんな恥ずかしい行為をしたものだ。われわれは、「噓つきは泥棒の始まり」と教わった。日本人がここまで劣化したのかと悲しくなってきた。
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編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2025年7月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください