
V・ファーレン長崎元監督のファビオ・カリーレ氏は、ブラジル1部サントスとの二重契約問題で、長崎から訴えられているが、他クラブとも問題を抱えている模様。イラン1部エステグラルFCを提訴する可能性があるという。
カリーレ氏は2024シーズン終了後にサントスの監督を解任。2025シーズンはブラジル1部ヴァスコ・ダ・ガマを率いていたが、4月末に解任。以降は無所属状態が続いているが、イラン『タスニム通信』は5月末に「エステグラルがカリーレ氏と150万ドル(約2億1,600万円)の契約締結で合意した」と報じている。
現地メディア『フットボール360』が7月1日に伝えたところによると、エステグラルは6月中旬、カリーレ氏にメールで契約書類を送付。同氏はサインしたが、クラブはサポーターからの反発を受けて、一転してブラジル人指揮官の招へいを見送ったという。
これを受けて、カリーレ氏側はすでに正式契約を結んでいるとして、契約書を通じて合意した100万ドル(約1億4,400万円)の支払いを要求。契約解除に同意していないとして、期限内に支払わない場合は提訴する姿勢を見せているとのことだ。
イラン国内クラブとの間にも問題を抱えているカリーレ氏。長崎とサントスの二重契約問題を巡っては、長崎が2024年にFIFAへ提訴したが、FIFAは同年8月に「FIFAでは裁定ができない」と通達していた。
その後、長崎はカリーレ氏らの代理人と和解に向けて協議。カリーレ氏から謝罪する意思があると回答があったものの、具体的な謝罪文の提示が期限を過ぎてもなかったほか、最終通知書に対する回答もなかったため、和解協議を打ち切り。2025年3月に東京地裁への提訴準備が完了したことを発表している。