西アフリカのベナンやトーゴ、ナイジェリアに伝わる神秘的な舞踏「ザンベト(Zangbeto)」が、いまネット上で大きな注目を集めている。藁(わら)でできた円錐形の構造物が突如として“命”を宿し、激しく踊りだす──その様子を収めた映像がSNSで拡散され、「これは本物の精霊では?」と驚きの声が続出しているのだ。

Is this real ? Has anyone here witnessed it live before ? pic.twitter.com/6QNOBIyDfy

— STARBOY GUCCI🖤🦉🖤 (@GucciStarboi)June 29, 2025

 ザンベトはヨルバ信仰に根ざしたアニミズム(精霊信仰)の儀式で、伝承によれば、三人の王子が争っていた時、末弟ザンベトが霊から「藁で身を覆え」とのお告げを受け、兄たちを恐れさせて王位を勝ち取ったという。以来、ザンベトは「夜の守護霊」として、悪を払う存在として信仰されてきた。

 構造物の中には供物とともに呪物や陶器製の人形が置かれ、儀式では聖職者がそれらに酒を吹きかけて祝福する。そして再び藁をかぶせると、まるで精霊が憑依したかのように動き出すのだ。

実際に見た者が語る「理屈では説明できない光景」

 旅行ブロガーのBea氏は、自身のブログでこう語っている。

「目の前で起きていたことは、どう考えても理屈では説明できなかった。西洋的な“どこに仕掛けがあるか”という目で見ても、何も分からなかった。」

 彼女がベナンで実際に撮影した動画には、ザンベトの内部にある小さな人形がまるで意思を持つかのように動く姿が映っていたという。エンジニア仲間に見せても誰も「タネ」が分からず、結局「説明のしようがない」という結論に至ったそうだ。

 この不思議な舞踏が映像として拡散されることで、西洋の合理主義的な視点が揺さぶられ、「もしかすると本当に何かがいるのかもしれない」という感覚を呼び起こしている。

中身は空のはずが…アフリカの“動く精霊”が話題!世界を魅了するブードゥーダンスの謎の画像2
(画像=2006年のザンベト ByGrete Howard– Originally uploaded toFlickraspart of the Zangbeto set,CC BY 3.0,Link)