電力大手10社は27日、7月使用分(8月請求分)の電気料金が、標準家庭で前月比520~691円値下がりすると発表した。エアコンの使用が増える夏場の家計負担を軽減するため、政府は7~9月に電気料金の補助を再開。燃料となる液化天然ガス(LNG)などの価格下落も料金を押し下げる。

 補助額は7月と9月が1キロワット時当たり2円、8月は同2.4円。東京電力、関西電力は電気使用量を月260キロワット時として標準家庭料金を算出しており、7月は補助で520円の値下がり効果がある。同月の料金は東電が616円安の8236円、関電が520円安の7271円となる。

 都市ガスについても、7月と9月は1立方メートル当たり8円、8月は同10円補助。7月は東京ガスなど都市ガス大手4社の料金も241~318円低下する。

 政府は電気・ガス補助の財源として、2025年度予算の予備費から2881億円を支出する。電気・ガス補助はロシアのウクライナ侵攻で燃料費が高騰した23年1月以降、断続的に実施しており、今年1~3月以来の再開となる。 

 ◇7月使用分の電気・ガスの標準家庭料金 【電力】   月額料金    前月比 北海道    8,859  ▲554 東 北    8,095  ▲624 東 京    8,236  ▲616 中 部    7,952  ▲643 北 陸    7,101  ▲538 関 西    7,271  ▲520 中 国    7,671  ▲639 四 国    7,877  ▲606 九 州    7,024  ▲570 沖 縄    8,670  ▲691 【ガス】 東 京    5,579  ▲315 大 阪    6,130  ▲318 東 邦    6,408  ▲304 西 部    6,367  ▲241 (注)単位円。▲はマイナス。月間使用量は、北海道電と北陸電は230、九州電は250、その他は260(いずれもキロワット時)。東京ガスと大阪ガスは30、東邦ガスは29、西部ガスは23(いずれも立方メートル) (了) (記事提供元=時事通信社) (2025/06/27-15:53)