名古屋グランパス 写真:Getty Images

 明治大学サッカー部のヘッドコーチを務める小川佳純氏が、名古屋グランパス時代を回顧。J2降格という結果に終わった2016シーズン途中に、クラブの決定に対して反発した過去を明かしている。

 元Jリーガーである橋本英郎氏の公式YouTubeチャンネルでは、6月27日に同氏と小川氏の対談動画が公開。名古屋は小倉隆史監督のもと2016シーズンのJ1リーグ戦で残留争いに巻き込まれていた中、同年夏に外部からGM補佐を招へいしたが、小川氏はトレーニング内容を巡り、GM補佐と衝突したという。

 同氏は「チームは勝てるように外部から色々なこうしたらいいんじゃないかという声があった」「合気道のトレーニングをやったらいいのではとか、外部からの声を現場がやろうとしていた」と、当時の状況を振り返ると、GM補佐と衝突する原因となったトレーニングについて以下のように語っている。

 「練習前のミーティングで、小倉監督が『明日の午後3時のトレーニングの前に、午後1時から合気道のトレーニングをやります。そのトレーニングが終わり次第、練習に移ります』と発表して、『本当に言っていますか?』と異議を唱えた。32歳の若い僕が『合気道をやって本当に勝てるんですか?』と、一言物を申してしまった」

 「それを見ていたGM補佐が、練習後に呼び出して『お前のその態度はあれで正解だったのか?』と。『チームがやろうぜとなっている時に、それは違ったんじゃないか?』とご指摘を受けて、『いやお言葉ですが…』と。『せめて午前中にやるとか、時間をずらしてやればどうですか?練習の30分前までそのトレーニングをやるのはいかがなものですか?』と、ちょっと反論してしまった。その一件があり、僕への評価が『チームの輪を乱す』というものになって、シーズン終了後に契約満了を告げられた」

 名古屋は1stステージの第10節横浜F・マリノス戦を最後に、およそ4か月間勝利から遠ざかっていた名古屋。8月に小倉監督となった後はボスコ・ジュロヴスキー氏が指揮を執り、9月以降は3勝1分3敗と巻き返したが、年間成績で16位という結果に終わった。このJ2降格の背景には、クラブのことをよく知る小川氏と首脳陣の間で意見が食い違ったこともあるようだ。