元読売ジャイアンツ選手で横浜DeNAベイスターズ初代監督の中畑清氏が、元北海道日本ハムファイターズ・斎藤佑樹氏のYouTube『斎藤佑樹 野球場プロジェクト』に出演。現在のFAやMLB移籍制度に苦言を呈した。

■中畑氏がFAとMLBの関わり方を語る

斎藤氏と中畑氏がトークをした今回の動画。そのなかでチャンネルスタッフから「FA制度やメジャーリーグとの関わり方などについて、どう思いますか?」と質問が寄せられる。

中畑氏は「ちょっと明確にするべきだな、資格の取り方。こういう時代になったんだから3~4年でこの資格が取れますよというような形を作る。胸を張っていけばいいんだよ」と語った。

■松井秀喜の「苦悩」を理解

さらに中畑氏は、読売ジャイアンツからFA宣言してニューヨーク・ヤンキースに入団した松井秀喜氏に触れ「松井が行ったとき、『ファンから見れば裏切りに思われるかもしれませんけど』ってコメントなんかさ、させちゃダメなんだよ」と力を込める。

「選手が夢に向かってトライするんだから、それを応援するっていうのは、我々の世界で当たり前の話なんだよ。もっとオープンに。グレーな世界が多すぎる、ルールの中に」と指摘。

一方で自身が選手会長時代にFA制度を提言しただけに「選手会を作った第一人者が言うから、ちょっと重みがないかな」とも語っていた。

■グレーな事態が発生

中畑氏が語った「グレーな世界」。最近ではFAで選手が流出したチームが「人的補償選手」を選ぶ際、「拒否できない」というルールにもかかわらず、獲得を希望した選手が移籍を拒んだのではないかという疑念が発生し、騒動になった。

また、ポスティングでMLBに移籍しながら1年で出戻り、ライバル球団に移籍すると事態が発生しルールの策定が叫ばれたことも。そのほかにもMLBの移籍が可能になるポスティングシステムの取得条件にルールがないなど、FAやMLB絡みでは、「グレー」といわれても致し方ない事態が発生している。

■中畑氏がNPBのルールに苦言

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(文/Sirabee 編集部・佐藤 俊治