手倉森誠監督 写真:Getty Images

 ベトナム1部のVリーグ2024/25シーズンを2位でフィニッシュしたハノイFC。3年連続の無冠に終わったものの、シーズン後期から指揮を執った手倉森誠監督の手腕は高く評価されており、1年間の契約更新が決まった。

 シーズン折り返しの2月に就任した手倉森監督のもと、チームは13試合で9勝2敗2分と大きく勝ち越し、4月には月間最優秀監督にも選出されている。地元メディア『Znews』は、同氏が指揮した13試合を振り返り「選手交代が特に効果的だった」と分析した。

 13試合で計64回の交代カードを切り、9ゴールをマーク。これは選手交代による得点効率でリーグトップの数字となっており、テップサイン・ナムディンFCをリーグ2連覇に導いたブー・ホアン・ベト監督(交代数111回、9ゴール)を上回っている。

 今シーズンのハノイFCでスーパーサブとなったのは、ポルトガル人FWジョアン・ペドロとブラジル人FWダニエル・パシーラの両外国人ストライカー。ジョアン・ペドロは途中出場から5ゴール4アシスト、ダニエル・パシーラも途中出場から2ゴールを挙げた。

 戦術的な選手交代だけでなく、手倉森監督のもとで復調したチームはシーズン後期に安定したパフォーマンスを披露。1試合あたりの平均ゴール数は2.33ゴールで、これは今シーズンのVリーグで10試合以上指揮した監督の中でトップとなっている。

 続投が決まった手倉森監督は「ハノイFCは来年でクラブ設立20周年を迎える。この記念すべきシーズンに指揮できることを光栄に思う。求められるのはタイトルだけだ」と意気込みを語った。