長崎スタジアムシティ 写真:Getty Images

 V・ファーレン長崎は6月21日、MF松沢海斗が海外クラブへの移籍に向けた準備のためチームを離脱すると公式発表。同選手はすでに日本を出発しており、ベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)へ移籍するとみられるが、MF安部大晴も海外移籍の可能性がある逸材として評価されている。

 現在21歳の安部は、長崎の下部組織出身。2020年8月に2種登録選手としてトップチームに登録されると、2021シーズンにJ2リーグ戦4試合に出場。2022年にプロ契約を結んだ後は、U20日本代表の一員としてAFC U20アジアカップ、FIFA U20ワールドカップに参戦するなど、国際舞台でも存在感を発揮。2025シーズンは左第五中足骨疲労骨折により開幕から出遅れたが、4月25日のいわきFC戦で復帰して以降はJ2リーグ戦10試合つづけてスタメン出場している。

 以前からJ2屈指の有望株として脚光を浴びている安部だが、同選手にはオランダメディア『huiskamerscout』のジャーナリストであり、日本サッカーに精通しているヘラルド氏も関心を寄せている。

 ヘラルド氏は6月23日、Xで「J2から海外移籍の可能性がある選手」のひとりとして、安部を紹介。「21歳のディフェンシブミッドフィルダーである彼は、長崎とU20日本代表でここ数年、既に高いポテンシャルを証明している」と評すると、「彼が次の大きなステップを踏むのは時間の問題だ」と、近い将来の海外移籍を予想している。

 2025年夏のウィンドウでは、松沢の他にMF風間宏矢がジェフユナイテッド千葉からタンピネス・ローバーズ(シンガポール1部)へ。水戸ホーリーホックからハノーファーへ期限付き移籍していたDF松田隼風は、ハノーファーへの完全移籍移行が正式決定するなど、J2所属クラブからの海外挑戦も相次いでいる。日本国内でのステップアップ移籍を経験せず、海外へ新天地を求める流れが加速するかもしれない。