
ベトナム1部のVリーグは6月22日に2024/25シーズン最終節が行われ、テップサイン・ナムディンの2連覇で幕を閉じた。個人タイトルでは終盤まで激しい得点王争いが繰り広げられ、14ゴールを挙げたハイフォン所属(※)のブラジル人FWルーカス・ビニシウスが、ベトナム代表FWグエン・ティエン・リン(ベカメックス・ビンズオン)、ブラジル人FWアラン・グラフィチ(ハノイ公安)と得点王のタイトルを分け合った。
ルーカスはかつて、湘南ベルマーレ(当時J2)に所属した元Jリーガーでもある。2011年にポルトアレグレの下部組織から湘南に移籍。湘南では15試合に出場して2ゴールを記録した。その後は、ポルトガルのポルティモネンセSCを経て母国に戻りブラジル国内のクラブを転々とした。2022シーズン後期にベトナム1部のハノイFCに加入すると、強靭なフィジカルを武器に得点源として活躍。
2023シーズン後期には、実質的に同一オーナーが実権を持つSHBダナンに移籍し、1部残留ミッションが課せられた。6試合で4ゴールと結果を残すもチームは2部に降格。ルーカスは2023/24シーズンからハイフォンに移籍加入。前線で絶大な存在感を示し、2023/24シーズンは12ゴール、2024/25シーズンは14ゴールで自身初となる得点王に輝いた。
なお、VリーグではJリーグ経験者のブラジル人ストライカーが猛威を振るっている。元ベガルタ仙台のFWラファエルソン(テップサイン・ナムディン)は2023シーズンに16ゴール、2023/24シーズンは31ゴールで2シーズン連続の得点王に輝いた。ラファエルソンは2024年に帰化してベトナム代表としても活躍。今シーズンは骨折で長期離脱してしまったが、シーズン前期だけで7ゴールを記録している。また、ラファエルソンに代わるストライカーとして、後期からナムディンFCに加入した元ファジアーノ岡山のFWブレネー・マルロスも9試合で6ゴールを記録し、チームの優勝に貢献した。