週末の6月22日は都議会議員選挙の投票日でした。私の選挙区は中央区ですが、議員の定員は1名です。東京23区すべてが定員1名なのかと思っていたら、中央区のような定員1名から世田谷区の8名まで区によって大きく違っているようです。

中央区は人口が少ないから議員の割り当ても少ないのかと思いましたが、議員定数が8倍だからといっても世田谷区の人口が中央区の8倍になっている訳ではありません。中央区も最近はタワーマンションなどがたくさんできて、人口も増えているのです。

ネット上で2025年1月1日時点での各区における人口に対する都議会議員定数を計算し、議員定数1に対する人口を比較しているサイトを見ると、中央区は186,460人と最も少ない千代田区の3倍近くになっていることがわかります。

また東京23区以外の都下の自治体も含めると、議員一人当たりの人口が中央区以上に多いところもあります。

国政では毎回1票の格差が問題になり裁判になっていますが、何故か都議会議員選挙では問題視する人はあまり聞きません。

1票の格差を是正するのは簡単です。例えば、中央区の定数を1→2に、新宿区の定数を4→3に、江東区の定数を4→5に、杉並区の定数を6→5、江戸川区の定数を5→6に変更すると、最大値は134,187人、最小値は93,230人、その格差は1.43倍まで改善されます。

なぜ変わらないのか。それは東京都の議員定数を決めているのは実は都議会議員自身だからのようです。

議会運営委員会理事会のもとに「都議会のあり方検討会」を設置して非公開で会議をして決めているようなのです。しかも、この検討会に参加できるのは大会派に所属する都議会議員だけです。

東京以外の他の都道府県では、人口の増減に伴って自動的に議席の割り振りを変えるような仕組みになっているところも少なくありません。

東京都がどのような経緯でこのような議員定数決定方法に至ったのかはよくわかりませんが、これからも人口動態が大きく変わっていく東京で今のままのやり方ではまずいのではないかと思います。