
J1のアルビレックス新潟は6月22日付で樹森大介監督との契約を解除し翌23日に公式発表した。今2025シーズンより新潟を率いていた樹森監督だが、J1で20試合を消化し勝ち点19の18位(20位中)に低迷していた。後任には入江徹コーチが就任し、残り試合の指揮を執ることになった。中野幸夫社長は、リーグ戦終盤に向けてクラブ全体がより強く結束するための決断だったと説明している。
この監督交代について、クラブを支えるサポーターからはネット上で様々な意見が寄せられている。中でも、フロントの責任を問う声が少なくない。チームの補強方針が不透明だったことや、J1で戦うにあたって十分な戦力が揃っていなかった点について、懸念が示されている。また、寺川能人強化部長の発言や対応に対しても、疑問を抱くサポーターが一定数見受けられた。
さらに樹森監督が就任から半年で退任となったことについて、監督自身の資質よりも、クラブとしての準備不足や方針の不一致を問題視する声もある。
J2の水戸ホーリーホック(2012-2024)でユースやトップチームを指導を続けてきた樹森監督が、新潟の文化やスタイルにすぐに適応するのは容易ではなかったとの見方もあり、現場への支援が十分でなかったのではないかという指摘も出ている。
一方で、監督の戦術面やチームマネジメントに対する評価も分かれており、樹森監督の目指すスタイルとチームの特性が噛み合わなかったという受け止め方もある。結果が出ていない以上、決断はやむを得なかったとする意見もあった。
新たに指揮を執る入江監督は、これまで新潟のアカデミーやトップチームでの長年の指導経験があり、クラブの事情をよく理解している人物とされる。これまでの実績を踏まえ、チームの立て直しに期待を寄せる声もある。
今回の監督交代は単なる人事の変更にとどまらず、クラブ全体の体制や判断基準にも視線が向けられている。残留を目指す戦いの中で、現場とフロントがどのように連携し、サポーターの信頼に応えていくかが今後の焦点となりそうだ。