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 FIFAクラブワールドカップ2025のグループEでインテル対浦和レッズの一戦が6月22日に行われ、浦和は先制したものの試合終盤に崩れて1-2で逆転負けを喫した。そしてこの試合を担当したダハネ・ベイダ主審が出した3枚のイエローカードはいずれも浦和側に対するものだった。判定の偏りが数字で現れたとも言えるこの試合、同主審は過去にパリ五輪での日本戦も担当していた。

 アメリカ・シアトルのルーメン・フィールドで開催されたこの試合を裁いたモーリタニア出身のベイダ主審は、浦和GK西川周作が繰り返した時間稼ぎにイエローを提示し、途中出場のMF関根貴大とFWチアゴ・サンタナにはインテルのDFカルロス・アウグストへのファウルで警告を与えた。一方、インテル側には一枚のカードも出されなかった。

 イタリアメディア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は同日にこの裁定を全面的に支持し、ベイダが「堂々たるパフォーマンスを披露した」と高く評価。同メディアは、ベイダ主審は選手に過度に厳しく接することなく、接触プレーに対しても安易に笛を吹かず、試合のテンポを損なわない判定を下したと評価。また、両チームの選手のアピール等にも流されず、明白なファウルに対しては迷うことなく対応していたと論じ、西川への警告については「明白で当然のもの」、関根とサンタナへの警告も「正当な判定だった」との見解を示している。

 ベイダ主審は2024年8月2日に行われたパリ五輪男子準々決勝、日本対スペイン戦でも笛を吹いている。この試合に日本は0-3で敗れたが、前半にはFW細谷真大(柏レイソル)のゴール取り消しや日本にやや不利な不可解な判定もあるなど後味の悪い試合となっていた。いずれもベイダ主審が担当した国際大会の試合であり、いずれも日本勢の黒星となっている。