南アフリカの奥地に、私たちの知る歴史を根底から覆しかねない驚くべき物体が存在する。それは、2億年以上前とされる硬い花崗岩にくっきりと残された、巨大な「足跡」。これは太古の地球を闊歩した「巨人」の実在を証明する決定的な証拠なのか?それとも、単なる自然のいたずらなのか?古代の謎が今、再び脚光を浴びている。
長さ1.2メートル!南アに眠る謎の巨人伝説
そのミステリアスな足跡があるのは、南アフリカ、スワジランドとの国境に近いムパルジという町の近郊。驚くべきはその大きさだ。長さは約1.2メートル(4フィート)。硬い花崗岩の上に、まるで巨大な誰かが踏みつけたかのように、はっきりとした輪郭で残されている。
この足跡が発見されたのは、今から100年以上も前の1912年のこと。この地で狩りをしていたストッフェル・クッツェーという人物が偶然見つけたものだという。非常に人里離れた辺境の地にあるため、後世の誰かが面白半分で彫ったイタズラとは考えにくい。
しかも、この花崗岩が形成されたのは、少なくとも2億年、一説には30億年(!?)も前だというから話はさらに壮大になる。もしこれが本物の足跡なら、途方もない昔に想像を絶する大きさの存在がこの地を歩いていたことになる。
専門家も困惑…「自然現象」か「本物の足跡」か
この巨大な窪みは一体何なのか。地質学者たちは頭を悩ませている。
懐疑的な人々は、これを自然の侵食作用によってできたものだと主張する。あるいは、無関係なものに意味のある形を見出してしまう「パレイドリア現象」ではないか、というわけだ。雲が人の顔に見えたり、壁のシミが動物に見えたりする、あれと同じだ、と。
しかし、この足跡を目の当たりにした人々は、その説に疑問を抱く。ポートエリザベス大学のピーター・ワーグナー教授は、この形が自然にできる可能性について、皮肉たっぷりにこう語っている。
「自然の侵食でこれができる確率より、宇宙から来た緑の小人が舌で舐めて作った確率のほうがまだ高いだろうね」
あまりにも精巧なその形は、「これは本物の足跡だ」と信じるに十分な説得力を持っているのだ。

