エヌビディアは中国市場を重要視
エヌビディアのフアンCEOは中国の半導体市場は数年後に500億ドル(約7兆円)になると語っているが、中国勢の躍進が世界の半導体市場に大きな影響をおよぼす可能性はあるのか。
「ファーウェイの半導体は現時点では通信用がメインなので、直接的に競合するのはエヌビディアというよりはクアルコムです。なので中国市場ではクアルコムがシェアを大きく奪われてしまうかもしれません。エヌビディアの国別の売上でみると中国は15%ほどですが、中国の半導体市場は非常に大きいです。同社はこれまで米国政府による輸出規制のなかでも『H10』『H20』といった低い性能の半導体を輸出してなんとか中国市場でシェアを維持してきましたが、5月には『H20』の輸出も禁止され、同社はより低い性能の半導体を輸出しようという動きをみせています。4月にはファンCEOが中国を訪問して北京市で政府高官と会談しており、中国市場を重要視していることは確かです」
(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=津田建二/国際技術ジャーナリスト)