モンテディオ山形 写真:Getty Images

 J2のモンテディオ山形は6月16日付で渡邉晋監督との契約を解除したことを18日に公式発表した。2023年4月に監督へ昇格した渡邉氏は、同年と2024年に2年連続でJ1昇格プレーオフに導いた実績を持つ。今2025シーズンは第19節終了時点で4勝5分10敗で17位(20位中)に沈み、成績不振が交代の理由と見られている。クラブの佐藤尽コーチが同日より暫定的に指揮を執っている。

 この決定に対してSNS上ではサポーターの間で様々な意見が噴出した。直近の試合では内容に改善が見られたという声が多く、そこから浮上できる手応えすらあったとの意見もある。それだけに、このタイミングでの交代が唐突に映ったサポーターも少なくない。チーム一丸で戦う姿勢が期待されていた中での決定だけに、失望感を持つサポーターも存在する。

 また、渡邊監督が常に敗戦の責任を引き受け、頭を下げる姿勢を貫いていた一方で、クラブ幹部の説明や責任の所在が曖昧だったことに対する批判意見もあった。過去の体制から何も変わっていないのではないかという指摘や、現場にのみ責任を押し付けているように見える構図に不信感を抱く声も出ている。

 一方で渡邉監督の働きを評価する声も多く、苦しい時期にチームを引き受け、2年連続でJ1昇格プレーオフ圏に導いた実績には感謝と敬意が寄せられている。

 今回の判断を監督交代だけで片づけるのではなく、強化部門の編成方針や補強戦略にも問題があったのではないかという分析もあった。特にGKを含む補強の遅れを指摘する意見や、今後の戦術ビジョンが示されない限り、クラブの浮上は見通せないとする現実的な声も複数確認されている。

 J3降格も現実的に迫る順位に位置する山形は佐藤監督暫定体制の下、立て直しを図れるのか、今後の戦いに注目したい。