フィリップ・トルシエ氏 写真:Getty Images

 中国代表はFIFAワールドカップ北中米大会出場を逃したことにより、ブランコ・イヴァンコヴィッチ監督を解任する模様。2025年7月に行われるE-1選手権で日本代表との再戦を前に、元インドネシア代表監督である韓国人のシン・テヨン氏が後任候補に挙がっているが、現地では元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏の招聘待望論が沸き起こっているという。

 韓国『朝鮮日報』は6月17日に中国代表の監督人事を特集。現時点でシン・テヨンや元サウジアラビア代表監督のロベルト・マンチーニ氏が候補に挙がっているが、「中国のサッカーファンは、シン・テヨン監督よりもトルシエ監督の招聘を望んでいる」「シン・テヨン監督は中国代表の指揮を望んでいない」とリポート。中国国内で元日本代表監督の招聘を求める声が高まっている現状を伝えた一方で、「中国と韓国のライバル関係により、中国サッカー協会(CFA)は韓国人監督を迎え入れる可能性は低い」としている。

 また、マンチーニ氏の招へいは経済面で厳しい模様。『朝鮮日報』は「マンチーニはサウジアラビア代表で年俸2,500万ドル(約36億3,000万円)を受け取っていた。CFAはイヴァンコヴィッチ監督に年俸200万ドル(約2億8,800万円)しか支払っていない」と伝えている。

 フランス人のトルシエ氏は、1998年から2002年まで日本代表を指揮。日韓W杯終了後に退任すると、その後はカタール代表、モロッコ代表監督、FC琉球総監督などを経て、2011年から中国国内の複数クラブを指揮。2019年からベトナムの年代別代表やA代表を率いていたが、中国での指導経験を高く評価する声が上がっているという。

 一方で『CNNインドネシア』は14日に「CFAがシン・テヨンに接触」と報道。しかし、『朝鮮日報』は元インドネシア代表監督の代理人から聞いた話として「CFAから正式オファーは届いていないし、連絡もない」と報道。本人はオファーが届いた場合、交渉に応じる見込みだという。