カナダで開催されたG7サミットにおいて、先進7カ国は中東情勢に関する共同声明を発表し、「イスラエルが自国を防衛する権利を有することを確認する」と明記しました。

しかし、国内外の報道機関の記事のタイトルではイスラエルの自衛権が事実上「支持」されたと報道されており、G7諸国が出した曖昧な表現がいまいち理解されていない可能性があります。

イスラエルによるイラン攻撃が発生した直後に、イスラエルの自衛権を「支持」する立場を明確に示せば、G7諸国が違法な予防攻撃を容認しているとの印象を国際社会に与えかねません。その点を考慮し、G7の共同声明では「イスラエルが自衛権を有することを確認する」と表現されており、原則論にとどめることで、イスラエルの行為そのものの是非には踏み込まない姿勢を示していると推察されます。

G7カナナスキス・サミット 首相官邸HPより