
J2のV・ファーレン長崎はリーグ戦が後半戦に突入する中、クラブの命運を託す決断を下した。クラブは下平隆宏監督の契約を解除し、後任には代表取締役兼C.R.Oを務めていた高木琢也監督が就任することを6月16日に発表した。
J1昇格を最大の目標に掲げてきた長崎にとって、今2025シーズン第19節までの8位という成績は想定を下回るものであり、クラブ首脳陣は苦渋の末にこのタイミングでの監督交代を決断したようだ。
下平監督は2024年2月に正式に監督へ昇格し、チームを率いてきた。同監督は2024シーズンにクラブ史に残る22試合無敗を達成し、一時は首位にも立った。
しかし、昨2024シーズンのJ1昇格プレーオフ準決勝でベガルタ仙台に1-4で敗れた。今2025シーズンも開幕6戦無敗と好調を維持したものの、その後は7戦未勝利と失速。
クラブは第19節終了時点で昇格圏には届いていなかったものの、まだ巻き返しを狙える順位であっただけに、この監督交代が吉と出るか凶と出るかは、今後の戦いぶりに委ねられる。
新たに指揮を執る高木監督は、2013年から2018年まで長崎を率い、J1昇格も経験した人物。約3年ぶりの現場復帰となるが、その厳格な指導スタイルや堅守速攻の戦術は、当時を知るサポーターの間でも記憶に鮮明に残っている。
サポーターからは長崎の守備の緩さやセカンドボールを拾えない現状を危惧する声がネット上に届いており、統率力に長けた高木監督の手腕に期待する声が多い。また、相手の嫌がることを徹底してくる同監督のスカウティング能力も注目されている。
一方で、懸念の声も上がっている。現在のチーム構成と高木監督のスタイルが噛み合うかは未知数であり、選手によってはフィットしない可能性もあるという意見もネット上にはある。攻撃面では得点力の低下を危惧する声も散見された。