政府は13日の閣議で、2024年度版「エネルギーに関する年次報告」(エネルギー白書)を決定した。エネルギーの安定供給や脱炭素を同時に実現するため、軽量で折り曲げ可能な「ペロブスカイト太陽電池」や、浮体式洋上風力など日本企業が持つ次世代エネルギー技術について「非連続的なイノベーションに取り組み、ビジネスにつなげていくことが不可欠だ」と指摘した。

 また白書では、エネルギー分野で期待される次世代技術として、光信号を使って情報の伝達などを行う「光電融合技術」や次世代型の原発、地熱発電などを挙げた。

 ペロブスカイト太陽電池については、中国や欧州を中心に開発競争が激化している。白書では、日本勢は製品化する上でカギとなる耐久性や大型化で、「技術的に世界をリードしている」と分析。技術開発や投資を進めて量産体制を構築し、「国内外の需要を先んじて獲得していくことが重要だ」と強調した。 

 浮体式洋上風力は、導入が進んでいる欧州などの関係機関と連携し、最適な設計手法の開発や量産技術の確立に取り組む必要性を指摘した。(了) (記事提供元=時事通信社) (2025/06/13-08:55)