イスラエルのヘルツォ―ク大統領は13日、「今回のイラン攻撃はイスラエル国家の安全を脅かすイランの核計画の破壊にある」と指摘し、「イスラエルの存続をかけた戦いだ」という。ネタニヤフ首相は「第一回の攻撃はイラン攻撃は成功した。ナタンツ濃縮関連施設などを破壊した」と説明。同軍事攻撃には約200機の戦闘機が参加、イランの約100か所の核関連・軍事施設を攻撃目標としたことを明らかにした。同軍事活動は「ライジング・ライオン作戦」と呼ばれている。

イスラエルに報復を宣言するイランの最高指導者ハメネイ師、IRNA通信、2025年6月13日

イスラエル軍の情報によると、今回の攻撃でイランの地下核関連施設も完全に破壊されたという。イランのメディアによると、6人の核物理学者が殺害された。ちなみに、イスラエルは2009年、米国から秘かに小型のバンカー・バスター爆弾GBU-28を購入したが、2021年には新しい「バンカー・バスター」GBU-72を購入している。同バンカー・バスターは5000ポンド(約2・27トン)の爆弾でイランのフォルドウ核施設など山奥に建設された地下核施設を破壊する威力を有している。

なお、イランの最高指導者ハメネイ師はイスラエルへの報復を宣言。イラン軍は13日早朝,約100基の無人機をイスラエルに向け発射させた。イスラエル軍の情報によると、全ては対空防衛システムによって撃ち落された。イランとイスラエル間は約1500キロ、無人機の場合、イスラエル領土に入るまで6時間から8時間の時間がかかる。イスラエル軍はイランの第2陣の無人機攻撃を警戒している。

編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2025年6月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。