
FIFAワールドカップ北中米大会への出場を決めた日本代表には、MF久保建英(レアル・ソシエダ)、MF三笘薫(ブライトン)、MF伊東純也(スタッド・ランス)など、欧州でプレーする選手が多い。6月の北中米W杯アジア最終予選では、DF鈴木淳之介(湘南ベルマーレ)やDF高井幸大(川崎フロンターレ)などJリーガーの招集も相次いだが、ヴィッセル神戸の三木谷浩史会長が海外組中心の代表メンバー選考に言及している。
PIVOTの公式YouTubeチャンネルで6月13日に公開された動画では、三木谷会長やサッカージャーナリスト等が日本サッカー界のグローバル化というテーマで議論を展開。同会長は「少なくとも日本はイギリスより経済規模が大きいのに、なぜ外国人枠があるのかという話があって。DAZNが入って来る、アンドレス・イニエスタが神戸にやって来るという時にそのような交渉があって、そこはひとつクリアした」と、Jリーグの外国人枠の緩和に触れている。
この外国人枠の拡大により、大物選手によるJリーグ参戦が相次ぐなど、一定の効果はみられているが、現神戸会長は代表レベルでも改革が必要だと感じている模様。「次の段階として、これを言うと色々ご非難を受けることに…」と前置きした上で、海外組中心である日本代表のメンバー選考が日本人選手のキャリアに与える影響についてこう語っている。
「ヨーロッパのクラブへ行かないと日本代表に選ばれないという風潮がある。アメリカだと自国のリーグと代表がワンセットだと思うので、ある程度は自国のリーグから選出するという不文律がある。でも日本はそんなに強くない2部のチームでも海外へ行かないと代表に選ばれないという感じになっている。Jリーグと日本代表のバランスは非常に悪いと思う」
日本代表に海外クラブ所属選手が多いことを巡っては、森保一監督が国内組・海外組という区別に再三言及。2023年10月の代表メンバー発表会見では、国内組が4人にとどまったことに関する質問を受けた際に「全員がJリーグ経験者」と言葉を返すと、「国内とか海外とか、もちろん所属チームは違いますけど、 国内で育てた選手、Jリーグで育った選手、経験した選手が代表になっている」「国内での経験が世界に羽ばたくことに繋がっている」などとコメントしている。