■史実では…

ちなみに、千尋が父の写真を持っていたことは嵩のモデルとなったやなせたかし氏の詩集『やなせたかしおとうとものがたり』(フレーベル館)に綴られており、やなせ氏は初め千尋さんが伯父伯母を本当の両親と思い込んでいると思っていたそうだ。

しかしあるとき何気なくめくっていた千尋さんの教科書から父の写真がでてきたことで激しいショックを受けたという。

また、そこにはやなせ氏が再婚した母親のところに度々遊びに行っていたことも書かれているが、千尋さんは「兄ちゃんはいいよ。ぼくはいけない」とぽつんと言ったとあり、同作での千尋の言動は合点がいきそうだ。

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(文/Sirabee 編集部・今井のか