最初に目指すべきは「収益化」ではない
「このようなタイプのユーザーであれば、このSNSを使うと収益を上げやすい」といった使い分け方は、あるのか。
「収益性という観点では、現時点ではYouTubeが最も安定して収益を上げやすいプラットフォームです。再生数に応じた広告収益に加え、コンテンツの寿命が長いため、長期的なストック型の収益が期待できます。一方で、短期的な拡散力を求める場合はTikTok、案件収益を狙うならInstagram、情報発信やコミュニティ形成を重視するならXやFacebookといった使い分けが有効です。
『どのSNSを使えばいいか』は、その人の強み・届けたい層・得意なコンテンツ形式によって変わります。例えば、動画編集に強い人であればYouTube、セルフプロデュースが得意な方であればInstagramやTikTokが向いています」(リデル)
もっとも、SNSで過度に大きな収益を上げようとする行為は、SNSというものが持つ性質とは相反するので注意が必要だという。
「SNSの収益化について述べましたが、そもそも各SNSプラットフォームのはじまりは、収益を目的に生まれたものではありません。自分が発信源となり、自由な表現を楽しみ、価値観の合う人やモノと出会える。そんな『つながり』や『共感』から始まったものです。だからこそ、まずは好きなことを自分らしく発信し、それを誰かとシェアして楽しむ姿勢が大切です。その積み重ねが共感や支持につながり、結果として人気や影響力という価値となって、収益化の可能性が自然と生まれていく。それが、本来あるべき健全な流れだと思います。
なので、最初に目指すべきは『収益化』ではなく、『誰かのために、楽しく発信を続けられるかどうか』です。そのうえで、より多くの人に届けるためには、SNSのアルゴリズムや、魅力的なコンテンツづくりのノウハウを学ぶことが重要です」(リデル)
(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=リデル)