疑われた男たちと謎の脅迫文

 事件直後、同社には「毒入りカプセルを止めたければ100万ドルを支払え」との脅迫文が届く。筆跡や使用された郵便メーターからニューヨーク在住のジェームズ・ルイスが容疑者として浮上した。彼は以前にも殺人事件で疑われたことがある人物であり、さらに毒物関連の書籍に指紋が残されていた。

 しかし決定的証拠はなく、彼は恐喝罪で13年服役するに留まった。彼がシカゴにいた形跡はなく、毒入りのボトルに彼のDNAも残っていなかったため、殺人罪での立件は見送られた。別の容疑者ロジャー・アーノルドも疑われたが、無関係であると判明。ただし、誤認された怒りから別人を射殺するという凶行に出ている。

【未解決事件】アメリカを震撼させた「タイレノール連続毒殺事件」とは
(画像=イメージ画像 Created with AI image generation (OpenAI),『TOCANA』より 引用)