では、こうしたAIアプリは若者の感覚にどんな影響を与えているのでしょうか。

2025年4月、Joi AIは米国在住の10代半ば~20代後半のZ世代2,000人を対象にオンライン調査を実施しました。

調査では、AIパートナーとの感情的な絆、結婚に対する考え、人間の関係との比較などに関して質問されました。

Z世代「Joi AI」ユーザーの80%が「AIと結婚したい」と回答

調査の結果、80%が「合法ならAIと結婚したい」と回答しました。

さらに83%は「AIと深い感情的な絆を築くことができる」とも述べたようです。

Joi AIのZ世代アプリユーザーの大多数は、AIとのチャットを単に楽しんでいるだけではなかったのです。

彼らは、AIを便利で楽しいツールとしてではなく、「感情的な絆」を形成できる「安心できる相手」として見るようになっていました。

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Joi AIのサービスを楽しんでいるZ世代の80%が「合法ならAIと結婚したい」と回答 / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部

「結婚したい」という回答がどこまで本心かは分かりませんが、少なくともAIがかけがえのない存在になっているのでしょう。

もしかしたら、現実の人間よりもAIの方が恋愛対象として見やすいのかもしれません。

では、どうしてこのような調査結果になったのでしょうか。

Z世代にとってAIは、「否定されない」「判断されない」「何度でも話せる」存在であり、ストレス社会における一つの逃避可能なオプションとして受け入れられている可能性があります。

もちろん、今回の調査がどこまで正確に行われたかは分かりません。

アプリユーザー限定の調査なので、感覚が大きく偏っている可能性も否定できません。

それでも確実なのは、「AIは今後ますます進化していく」ということです。

もしかしたら、今は「AIと結婚したいと言っても本気じゃないでしょ?」と感じている人でも、いずれ感じ方が変わるかもしれません。