
奈良クラブは中田一三監督に不適切行為があったとして、6月8日の高知ユナイテッドSC戦以降はダリオコーチが暫定的に指揮。同監督の辞任が報じられているが、その一方で奈良クラブ元指揮官のフリアン・マリン・バサロ氏がフリーになっている。
中田氏は2024年9月、成績不振により解任されたバサロ氏の後任として奈良の監督に就任。2025シーズンの明治安田J3リーグ戦で5勝5分4敗とまずまずの成績を残していたが、6月6日のトレーニング中に不適切な行為があったとして、J3第15節の高知戦と天皇杯2回戦の京都サンガ戦ではベンチ入りしていない。また報道によると、中田氏はクラブと合意のもと、契約解除によりチームを離れるという。
奈良クラブ指揮官の後任人事に注目が集まる一方、現地メディア『gasetten』が11日に報じたところによると、バサロ氏が6月はじめにスウェーデン1部マルメFFのアシスタントコーチを退任。同氏は奈良クラブ監督を解任された後、2025年1月にマルメ入り。セットプレーのデザインなどを手掛け、5月以降はコーナーキックからの得点が増加するなど一定の成果を出していたという。ただ記事では、バサロ氏の退任理由や今後について一切触れられていない。
現在35歳のバサロ氏は、U21タイ代表監督やタイサッカー協会のメソッド部門ダイレクターを務めた経歴の持ち主。2020年12月に奈良クラブの監督に就任すると、2022年にJFL優勝とクラブ史上初となるJリーグ参入を成し遂げた。
近日中にも中田監督の辞任を公式発表するとみられる奈良クラブだが、果たして中田氏の後任としてバサロ氏を再び招へいすることはあるのだろうか。