SF映画に登場するレーザーガンやライトセーバー。誰もが一度は「もし現実にあったら」と夢想したことがあるだろう。そんな空想上のガジェットを現実世界で、しかも常識外れのパワーで作り上げてしまったYouTuberがいる。

 彼の名は、ドレイク・“styropyro”・アンソニー。2020年に法律上限の2万倍もの出力を持つレーザーガンを自作して話題を呼んだ彼が、5年の時を経て、さらに恐るべき破壊兵器を完成させた。

法律上限の「5万倍」、直視すれば即失明の破壊光線

 アンソニー氏が新たに生み出したレーザーガンは、まさに悪魔的なスペックを誇る。その出力、実に250ワット。これは、一般的なレーザーポインターの法律上の上限(5ミリワット)の、実に5万倍に相当する。アンソニー氏によれば、そのパワーのわずか0.2%でも人の視力を永久に奪うには十分すぎる威力だという。

YouTuberが“兵器級”レーザーガンを自作!法律上限の「5万倍」直視すれば即失明の破壊光線の画像2
(画像=画像は「YouTube」より)

 前作の100ワットレーザーガンでさえ驚異的だったが、今回は単なるパワーアップではない。彼は前作の反省点であった部品の無理な詰め込みや冷却システムの不備を改善。古い筐体を再利用しつつ、バッテリー管理基板を自作し、レーザーアレイに供給する電力を極限まで高めた。

「前作の4倍以上の明るさだ。自分で作っておきながら、こんな装置が存在可能だとは、自分でもまだ信じがたい部分がある」と、アンソニー氏はビデオの中で興奮を隠せない様子で語る。

木材を発火させ、銅貨すら炎に変える驚異の威力

 このレーザーガンの真価は、その破壊力にある。

 ビデオの中で、彼はまず手始めに木材にレーザーを照射。すると木材は一瞬で煙を上げ、燃え始める。だが、本当のショーはここからだ。銃口に集光レンズを取り付け、250ワットの全エネルギーを小さな一点に集中させると、事態はさらにクレイジーな領域に突入する。

 数々の燃焼実験の中で、最も衝撃的だったのが「銅貨」への照射だ。なんと、レーザーは金属である銅でできたペニー硬貨(1セント硬貨)すらも燃やし、炎上させてしまったのである。

YouTuberが“兵器級”レーザーガンを自作!法律上限の「5万倍」直視すれば即失明の破壊光線の画像3
(画像=画像は「YouTube」より)

 これにはアンソニー氏自身も、「銅貨が文字通り燃えたのは、驚くべき結果だ」と興奮を隠せない。「長年、銅貨で色々なマッドサイエンス実験をやってきた。酸で溶かしたり、シアン化物で処理したり、1000アンペアの電流を流したりもしたが、銅貨を燃やすことができたのは今回が初めてだ」と語る。