
日本代表は6月10日、大阪の市立吹田サッカースタジアムで行われたFIFAワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第10節でインドネシア代表に6-0で快勝した。5日にアウェイで敗れたオーストラリア代表戦の雪辱を果たす形で、序盤からゴールを重ねて試合を決定づけた。
この大勝の中で強い印象を残したのが、いずれも現在J2のサガン鳥栖に在籍経験のある2人、プレミアリーグのクリスタル・パレス所属のMF鎌田大地とポーランド1部レギア・ワルシャワ所属のMF森下龍矢だ。鎌田は2015-2017年まで、森下は2020年に鳥栖に所属していたが、2人ともプロキャリアのスタートは同クラブだった。
この試合で鎌田は序盤の15分と前半アディショナルタイムにゴールを決め、中心選手としての風格を示した。一方の森下は、55分にブンデスリーガのホルシュタイン・キールに所属するFW町野修斗のクロスに合わせ、ダイレクトボレーで技ありの代表初ゴールをマーク。ふたりの活躍は、育成型クラブとして知られる鳥栖の評価を再び押し上げる材料となった。
実際にネット上では鳥栖サポーターから、鎌田と森下の両名がゴールを決めたことに対し、自分たちのクラブが育てた選手としての誇りを語る声が多く見られた。森下については、オフに鳥栖のユースへ足を運び、初蹴りや教室に参加する姿勢が地元との強い結びつきとして評価されている。
一方、鎌田に対しては、鳥栖でプロの土台を築き、欧州や代表で活躍するまでに成長した軌跡にあらためて注目が集まり、鳥栖の見る目は確かだったといった反応も見られた。
また、過去に鳥栖に所属していたJ1アビスパ福岡で活躍しているMF松岡大起(2019-2021)やFW岩崎悠人(2021-2023)などの名前もあわせて挙がるなど、鳥栖の育成力に対する評価が改めて高まりつつあるようだ。