ところで、問題は、ロシアがNATO加盟国に侵略した場合、米大統領は自国の兵士を欧州に派遣するだろうかだ。この点について、トランプ大統領は過去、曖昧な発言をしてきた経緯がある。 NATO首脳会談は今月24、25日の両日、NATO本部があるオランダのハーグで開催される。トランプ米大統領も出席する予定だ。同大統領のNATOへのコミットメントが注目されるゆえんだ。

なお、BNDのトップがロシアの拡張主義的野心に警告を発することはこれまでは考えられなかった。BNDは今年に入り、中国武漢発の新型コロナウイルスの発生源問題で「武漢ウイルス研究所(WIV)流出説」を主張する証拠を発表するなど、ここにきて積極的に情報活動を展開させている。

ロシアの大祖国戦争式典に出席した習近平国家主席とプーチン大統領 クレムリンHPより

編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2025年6月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。