画像解析、テキスト要約・コード生成、チャットによるQ&A
逆に難点や、「これを使うなら●●を使ったほうはよい」といったことはあるのか。
「AIを完全に端末上で動作させるため、処理速度は端末の性能に大きく影響されます。また搭載チップなどにもよりますが、発熱やバッテリー消費が大きい点も難点です。得られる結果は、ChatGPTなどに代表されるクラウドサービスとして提供される生成AIよりも不正確である場合が多いです。生成AIをローカルで動作させること自体に興味があり、それを楽しめる人向けです」
では、総合的にみて、どのように評価できるのか。
「とても簡単にインストールできました。Google AI Edge Gallery自体は実行環境であるため、使いたいAIモデルをギャラリーからダウンロードして端末に導入します。

ギャラリーは『Ask Image』『Prompt Lab』『Al Chat』などに分かれていて、それぞれ画像解析、テキスト要約・コード生成、チャットによるQ&Aといった用途に適したモデルが用意されていました。

AI Chatから、Gemma-3n-E2B-it-int4を導入して使ってみました。日本語で質問すれば日本語で返してくれるので『使えそう』と思ったのですが、いくつかの質問に対しては明らかに誤った回答が返ってきました。


試した端末はPixel 7ですが、極端に遅いという感じはありませんでした。画像解析を端末上で処理して、それなりの回答ができるのは興味深いです。ただ誤った情報も含まれていました。オンデバイスAIの動作そのものに興味のある人向けだと思います」
(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=伊藤朝輝/ライター、システムエンジニア)