「車の運転には性格が表れる」といいますが、また別の意味でオーナーの人柄を表しているのが「車内の状態」かもしれません。
ほかの人の車に乗せてもらうとき、飲みかけのペットボトルが散乱していたり、大量のぬいぐるみが置いてあったりすると、思わず驚いてしまうこともあるでしょう。
今回は、外観からは想像できない「ヤバい車内」を体験したというエピソードを紹介します。
目次
用途が謎すぎる車載品
用途が謎すぎる車載品

ぬいぐるみやキャラクターグッズなど、車内にお気に入りのアイテムを置いている人は少なくありません。あるいは実用性を重視して、防災グッズや緊急用アイテムを車内に常備している人もいるでしょう。
車載グッズにはその人の個性が表れますが、「これはどういう意図で置いているのだろう……」と考えてしまうようなアイテムも。
「社内イベントの帰り、私を含めて3人が同僚の車で送ってもらうことになりました。同僚の車は普通のセダンですし、問題なく乗れるだろうと。
駐車場まで来ると、同僚は『ちょっと待ってて』と、後部座席を開けて何やらゴソゴソしています。顔を出した同僚がもっていたのは、なんと両手いっぱいの角材でした。
唖然とする私たちをよそに、同僚はトランクに角材を移し、『はい、どうぞ』と。乗り込みながら『DIYとかすんの?』と聞くと、『いやあれ護身用』という答えが返ってきました。
『角材なら警察に職質されないだろうし、金属バットや木刀よりも安く済むから』という理由らしいですけど……。普段はインドアな雰囲気なので、ギャップに驚きましたね」(30代男性)
このように、『万が一のために護身用グッズを車内に常備しておきたい』と考える人は少なくないと思われます。
しかし一方で、刃物や鉄の棒など、人に危害を加えうるものを正当な理由なく隠して携行していると、軽犯罪法違反に問われてしまう可能性があります。そのため車載するグッズを選ぶ際は、「職質されても大丈夫なもの」という観点が重視されるようです。
ただ実際のところ、「どこまでならセーフか」は警察官の裁量による部分もあり、明確に線引きすることは難しいかもしれません。上の角材は、そのような葛藤の末に選ばれたアイテムなのでしょう。
「異臭スイッチ」と化したエアコンパネル

一見キレイな車内でも、ストレスなく過ごせるとは限りません。とくにドライブの快適性を損なわせるのが、夏場のエアコン問題です。
「大学生の頃、付き合っていた彼氏がバイトしたお金で中古車を買ったというので、ドライブデートに行くことになりました。
50万円くらいで買ったと聞いていたので、内心『ボロボロの車だったらどうしよう』と思っていたのですが、待ち合わせ場所にやってきたのはキレイなワゴンだったんですよ。
乗り心地もいいし、『50万円に思えないね』なんて話していたんですけど、少し暑くなってきたのでエアコンをつけていいか聞いたんですね。
彼は『つけたことないから、ちゃんと効くかわかんないけど』と、おもむろにスイッチを入れました。少しの間があり、ふいに鼻にツンと刺激が走って……。なんと吹き出し口から、強烈な腐敗臭が漂ってきていたんです。
2人で『ヤバいヤバい』『クッサ』と連呼しながら、慌ててエアコンを切り、窓を全開に。それまでにも古い車のエアコン臭は嗅いだことはありますけど、あんなレベルのはなかったです。よくある表現だと、ザリガニの臭いが近いかな。
車屋さんに調べてもらった結果、どうやらその車は水没車だったようです。それでも、『まぁ安かったし』と、エアコンを使わずどうにか2年ほど乗っていましたね」(30代女性)
水没車(冠水車)とは豪雨や洪水の影響により、車内のフロア部分が水に浸かってしまったことのある車両のこと。電気系統や車内の異臭、さらには後々の機関面でのトラブルなど、多くの面でリスクが生じます。
「一般社団法人 自動車公正取引協議会」の定める公正競争規約では、中古車販売業者が水没車であることを消費者に知らせずに販売することは、不当表示として規約違反に該当します。
もし水没車と知らずに買ってしまった場合には、販売店にしかるべき対応を求めたうえで、納得がいかない場合には自動車公正取引協議会の相談窓口や、消費生活センターへの報告が必要になるでしょう。
整理されすぎていて落ち着かない?

誰かの車に乗せてもらうとき、車内にゴミが散乱していたりすると、思わず引いてしまうことがあるかもしれません。しかし一方で、「片付きすぎている車内」も、かえって落ち着かないことがあるようです。
「弟の家に家族で泊まりに行きました。お互い年の近い子どもがいることもあり、以前から弟の奥さんとも仲よくしていて。でもその日、買い出しで彼女のシエンタにはじめて乗ったとき、情報量の多さに驚きました。
車内には至るところに収納グッズが置かれていて、シート裏には収納ポケットが並び、助手席には後付けのテーブル、サンバイザーにはティッシュボックス……。シートとコンソールの隙間には小物入れが挟まれていて、とにかく余白がないんです。
収納ポケットにはウェットティッシュやタオル、予備の着替えや救急グッズなんかも揃えられていて、思わず『すげぇ……』と見入ってしまいました。彼女がいうには、弟に連れられてカー用品店に行ってから、収納グッズを集めるのにハマっちゃったと。
めちゃくちゃ使いやすいと思いますけど、最初はビックリしましたね」(40代女性)
助手席のグローブボックスやドアポケットなど、多くの車にはあらかじめ収納スペースが設けられています。しかし、そうしたスペースが必ずしも車載品とピッタリ合うとは限らないため、後付けの収納グッズを試してみる人もいるでしょう。
一度便利さを追求しはじめると、さらなる合理性を求めてグッズが増えていく……そんな「車内整理の達人」のお話でした。
このように、パッと見は普通の車でも、中に入ってみると「未体験の空間」が広がっていることも珍しくありません。一方で、車はプライベートな乗り物ですから、徹底的に「自分が過ごしやすい空間」にしていくのも魅力的ですよね。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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