
今2024/25シーズンのEFLチャンピオンシップで絶賛されたリーズ・ユナイテッドの日本代表MF田中碧だが、来2025/26シーズンのプレミアリーグでレギュラー起用するには不安もあるとの指摘が現地で出ている。
UKメディア『LeedsLive』は、田中のパス精度、戦術理解、ボール保持能力、そしてコントロールの技術を高く評価。田中の移籍金は300万ポンド(約6億円)と安価ながら、チャンピオンシップで最も成功した補強とされ、リーグ年間ベストイレブン、クラブの年間最優秀選手にも選ばれた。田中の情熱的で感情豊かなプレースタイルはファンに愛された。また、日本でも田中の活躍を通じてリーズへの関心が高まったのも事実だ。
しかし、同メディアは田中がプレミアリーグで通用するかという点では懸念が残ると以下の点を指摘した。田中の今シーズンの対人デュエルの勝率こそ約60%だが、相手のドリブル阻止の対応は46回中23回と50%にとどまり、8枚のイエローカードも受けた。空中戦では62.5%を制したが、地上戦では軽さが目立つ場面も少なくない。
特に言及されたのは、4月5日のルートン・タウン戦(1-1)だ。その試合、田中の中盤での不用意なボールロストから失点を招いた。同選手の守備におけるポジショニングや対応の甘さは、強度の高いプレミアリーグでは致命的となる可能性も否定できない。
一方で、田中の今シーズンのチャンピオンシップでの出場試合数は43にのぼっており、これはブンデスリーガ2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフ所属時代(2021-2024)の1シーズンあたり30試合前後と比べて大幅に増加した。そのことで田中は守備面の判断ミスや対応の甘さに疲労の影響が出た可能性もある。
しかし、来シーズンの舞台であるプレミアリーグは38試合制であるため、田中のコンディション面は改善が期待される。ただし、プレミアの強度は段違いであるため、田中の守備力とフィジカル面の底上げは不可欠だろう。