「陸上哺乳類は4本足」というのが自然界の常識となっています。
しかし2024年に、イスラエル南部の砂漠地帯で6本足のガゼルが発見されています。
といっても6本の足を使って大地を走っているわけではなく、背中から余分な足が2本生え出ており、それらは足として機能していませんでした。
これは多肢症と呼ばれる遺伝子疾患で、牛では稀に見られるとされますがガゼルについては、これが世界初の目撃例だといいます。
目次
- 遺伝子欠陥による「多肢症」という病気
遺伝子欠陥による「多肢症」という病気
6本足のガゼルが見つかったのは2024年3月下旬のこと。
陸軍予備兵のニル・ライヒター(Nir Leichter)氏が、イスラエル南部にあるネゲヴ砂漠のナハル・ハバショル自然保護区(Nahal HaBashor nature reserve)にコーヒー休憩のために立ち寄った際に、偶然目撃したといいます。
本種は主にイスラエルに生息する「マウンテンガゼル(学名:Gazella gazella)」という種で、平原の他に丘陵地帯や急峻な場所に住むことから、この名前で呼ばれるようになりました。
ライヒター氏は「背中に奇妙なものがついている」ことに気づき、持っていたカメラに収めました。
そのガゼルがこちらです。

ライヒター氏は撮影した画像をイスラエル自然保護協会(SPNI)に送りました。
それを見た同団体のアミール・バラバン(Amir Balaban)氏は非常に驚き、直ちに現地を訪ねて調査を開始します。
そしてすぐに問題のガゼルを見つけることに成功し、背中に生えた奇妙な異物が2本の未熟な足であることを確認しました。
