もちろん、戦力流出による穴を放置するわけではなく、コロンビア人センターバックのDFジェイソン・キニョーネスや国内2クラブで経験のあるDFトーマス・デンといった選手たちを補強。穴埋めを図り今季に臨んだが、序盤から新戦力のキニョーネスが負傷離脱する不運に見舞われ、またMF山村和也やDF渡邊泰基もベンチ外が多くなっており、シーズン折り返し地点が近くなっても守備陣の構築はまだ途上と言える。
そんななかでも、DF諏訪間幸誠の台頭はクラブの将来を考えれば大きな希望だったが、5月中旬に負傷が発表され守備陣はますます窮地に立たされたと言わざるを得ない。現時点では最も緊急で補強の必要なポジションと考えて間違いないだろう。

補強ポイント2:1トップ
エースFWアンデルソン・ロペスを据える最前線も今季は決して盤石とはいえない。ロペスは2023シーズンにヴィッセル神戸のFW大迫勇也と並び22ゴール、そして昨季は単独で24ゴールを挙げていずれも得点王を獲得しており、国内で最も得点を期待できるストライカーとしての地位を確立していた。しかし、今季は開幕戦でPKを沈め幸先良くゴールを挙げたものの、以降は無得点が続いておりチームを不調から救えずにいる。
ロペスのほか今季最前線を任されている選手としては、FW植中朝日がここまで3ゴールをマークし次期エースとして十分に評価できる活躍を見せている。それでも、ファンやサポーターが比較対象とするのはあくまでも直近2シーズンのロペス。となれば、数字の上でももう一伸び欲しいと言うのが正直なところだ。
前線で起点となる役割でもロペスの働きは大きく、自慢の攻撃陣の不振によりチームの得点数も伸び悩み現状18得点は横浜FMとして寂しい数字だ。テコ入れを図るには、新戦力を入れてポジション争いなど最前線を今一度活性化させることが望ましい。
