イタリア代表 写真:Getty Images

 FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会欧州予選で、イタリアは初戦となった6月7日のアウェーでのノルウェーとの試合で、前半だけで3失点を喫し、1点も奪えずに完封負け。この結果を受けて、イタリア国内では早くもW杯本大会出場に黄信号が灯ったとの見方が広がっている。

 イタリア代表は3月にUEFAネーションズリーグ(UNL)準々決勝でドイツ代表と対戦(2戦合計4-5で敗退)していたため、2026年のW杯予選は今回が初戦だった。一方でノルウェーはすでに2勝を挙げており、今回のイタリア戦勝利で無傷の3連勝、勝ち点9で首位を快走している。

 イタリアメディア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は、イタリア代表がここ4試合で3敗目を喫したことを踏まえ、7日付けの紙面で「もうたくさんだ!」と強く糾弾。「W杯出場はすでに危機に瀕している」との見出しで、グループ1位のみが自動的に出場権を得られる予選形式の中で出遅れた現状に危機感を露わにした。

 また、同国メディア『ラ・レプッブリカ』も、「アッズーリ(イタリア代表の愛称)、オスロで屈辱 プレーオフ地獄ふたたび」と題し、前回・前々回と続いたプレーオフ敗退の記憶が再燃する展開を報じている。

 イタリア代表は2006年のW杯ドイツ大会で優勝して以来、W杯で低迷が続いており、2010年と2014年はいずれもグループステージ敗退。2022年大会に至っては欧州予選プレーオフ準決勝で格下の北マケドニアに0-1で敗れ本大会出場すら果たせなかった。

 イタリア代表の指揮を執るルチアーノ・スパレッティ監督は、ドイツで開催されたユーロ2024での不振後も続投を許されていたが、今回の敗戦を受けて立場が急速に不安定になりつつある。イタリアは次節、10日にホームにモルドバ代表を迎えるが、勝利だけが求められる状況に追い込まれている。