5日放送のNHK連続テレビ小説『あんぱん』で、嵩(北村匠海)を否定する言葉を並べ立てた母・登美子(松嶋菜々子)に「今までで一番母親としての愛情を感じる」との声が上がっている。

■軍隊に入る嵩に登美子は…

赤紙が来たとの連絡を受け、嵩は御免与町に帰る前に登美子と会うためカフェへ。

登美子は嵩に赤紙が来たことをすでに知っており、嵩が「軍隊で…やっていけるかな…」と口にすると、「何言ってるの? そんなの無理に決まってるでしょ」と言う。

嵩は驚くが、登美子は「子供の頃から気が弱くて、虫も殺せない嵩が戦争なんて無理に決まってるでしょ。体力も根性もないし…忍耐力だってないし。戦場に行ったら足が震えて一歩も前に進めないでしょ?」と否定の言葉を並べ立て、同席した教師の座間(山寺宏一)に同意を求めた。

■ショックを受ける嵩

嵩は「もっとほかに言うことないの?」「ひとことくらい、母親らしいこと言ってくれても…」と言うが「母親だから分かるのよ。あなたみたいなのが一番兵隊に向いてないって」と念を押すように辛辣な言葉を投げる登美子。

「それがこれから祖国の役に立とうとする息子に言うこと?」という嵩に「嵩、私はね…」と言いかけるが、嵩は「もういい。もういい…」と遮る。

そして目を合わせることなく「母さんはいつもそうだ。自分のことばっかり。言いたいこと言ってそれで終わりだ。あとは先生と2人で話すから」と言う嵩に登美子は少し寂しそうに笑うと、その場を去った。

■視聴者は「見直した」

視聴者から「息子のことは私が分かっているからって…毒母ぶりがすごかったけど、嵩さんが行くのが不安なのに人の話聞かないのは昔から変わらない」「登美子が何を考えてるのかさっぱり分からなかった」との声も上がった登美子の言動。

しかし一方で「むしろ母親だなあと見直したよ」「言葉は淡々としてたけど、何となく息子への『愛』を感じてウルッときてしまった」「登美子の今までで一番母親としての愛情を感じる回だったなー」と涙する声が。

「嵩が登美子さんを遮らなかったらもしかしたら『嵩は兵隊に向いてないから、なんとか生きて帰ってきなさい』とか言ったのかな?」「登美子さん、お前に兵士は向いていない、先んじて前に出るな、逃げて逃げて生きて帰ってこいと言っているように聞こえたな」「『生き延びろ』という登美子さんからのメッセージ。親に背中を押されると命かけて戦っちゃうもんなぁ」と並べ立てられた否定の言葉の裏に隠れた“本心”を感じ取った人は多いようだ。

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(文/Sirabee 編集部・今井のか