瀬古歩夢 写真:Getty Images

 日本代表は6月5日開催のFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選で、オーストラリア代表に0-1で敗北。日本代表OBの城彰二氏が失点直前のDF瀬古歩夢(グラスホッパー)のプレーに言及した一方、MF鎌田大地(クリスタル・パレス)を批判することはなかった。

 0-0で迎えた後半終了間際、鎌田は自陣でのパスミスからピンチを招くと、直後には瀬古がペナルティエリアで相手選手のターンから突破を許す。そして自陣左サイドからゴール前へクロスを入れられると、最後はMFアジズ・ベヒッチの強烈なシュートからゴールネットを揺らされた。

 城氏は試合後、自身のYouTubeチャンネル「JOチャンネル」を更新。日本対オーストラリアの試合結果や内容を総評しているが、オーストラリアがワンチャンスをものにした終盤のシーンについて「あそこの部分に関しては、瀬古選手が内側を空けてしまった。あのディフェンスの対応は、オーストラリアがうまく隙を突いたという印象がある」と指摘している。

 DF板倉滉(ボルシアMG)やDF冨安健洋(アーセナル)ら招集外の主力選手とのレベル差が浮き彫りとなったが、城氏は「あのような部分が3バックの脆さ。ちょっとした身体の使い方や立ち位置でやられる。最終予選でよくあること」と私見を披露。森保一監督が最終予選で積極的に採用している3バックシステムで、対人戦の強さがやや欠けているディフェンダーを起用した時の欠点を突いた。ただ一方で直前の鎌田のパスミスには触れず。瀬古と森保ジャパンの主力選手である鎌田に対する温度差があるかもしれない。

 W杯本大会と同じく、ひとつのミスが命取りになる最終予選。DF町田浩樹(ユニオンSG)、DF渡辺剛(KAAヘント)と最終ライン3枚のうち2枚が負傷交代するなど難しさがあったとはいえ、瀬古には相手選手の突破を防ぐための守備技術の向上が求められる。