4日放送のNHK連続テレビ小説『あんぱん』で、次郎(中島歩)とのぶ(今田美桜)の会話に思考を巡らせる視聴者が続出している。
■戦争が終わったらしたいこと
航海が取りやめになり、予定より早く帰宅した次郎。御免与町に足を運び、のぶと共に商店街や朝田家の様子を写真に収める。
その帰り道、のぶは次郎に戦争が終わったらしたいこととして「こんなこと次郎さんにしか言えんけど…生徒らあに楽しい授業をしたい。立派な兵隊さんになれと言うがやのうて」「それから…次郎さんと一緒に船に乗って、いろんな国に行ってみたい」と小声で本心を伝え、次郎はうれしそうな顔をした。
そして航海に出発する日、のぶが「何かうちに話してないことあるやろ」と尋ねると、次郎は予定より早く帰ってこられたのは船を軍用の輸送船に改修するためだと説明。
「これからの航海は、予定通り帰ってこられるかどうかわからん。もし…僕の身に何かあったら、代わりに君が夢を叶えてほしいがや」と話す。
■意見が食い違う2人
この言葉に驚くのぶだったが、次郎が「僕は…この戦争に…勝てるとは思わん。あの大国であるアメリカやイギリスと戦争して、日本が勝てるとは思えんがや」と本心を語ると「何言うがですか? そんなこと言わんとってください! そんなこと、思うてはいけません!」と激昂。
次郎の言葉を遮り、「この戦争が終わるがは、日本が勝つときです。そう強う思わんといけません」と説くのぶに次郎は「ああ、分かったき。ハハ…君の生徒らあの気持ちが少し分かった」と寂しげな笑みを浮かべ、のぶを抱きしめる。
そして「教室では、いつもそんな風に勇ましく教えゆうがやろうな」と背中を優しく叩くとカメラをのぶの首に掛けた。
■次郎の言葉に「とても哀しい皮肉だな」
このシーンに「のぶ…次郎さんに本心を語らせておいてそりゃないぜ」「次郎さんにしか言えんことひそひそ声で伝えたんやから、次郎さんののぶにしか言えんこと受け取ったれよー」「唯一本音を話せるであろう妻にようやく話せた本音をあんな風にバッサリ切られて、どれだけ暗澹とした気持ちになったことだろう」と胸を痛める視聴者が続出。
また、次郎の「君の生徒らあの気持ちが少し分かった」というセリフに「とても哀しい皮肉だな」「のぶの気持ちを理解したとは言わないんだな次郎さん…」との声が上がる。
中には「たかしの『僕が生徒だったらのぶちゃんみたいな先生いやだな』と重なる…」とハンドバッグを突き返され愛国を説かれた嵩(北村匠海)が発した言葉を思い出す人もいた。