映画館の特等席から自分の「死」を鑑賞?

 彼が体験した臨死体験は、実に奇妙なものだった。まるで、ふかふかの映画館の椅子に座って映画を観ているような感覚だったという。ただし、スクリーンに映し出されていたのは、床に倒れている彼自身の亡骸だった。

「すべてを上から見ていたんだ。でも奇妙なことに、自分の死体を見ているのに、それが自分だとは全く感じなかった」と彼は語る。さらに、「まるで、自分そっくりの格好をした役者が映画に出ているのを見ているような感じ。『あれは僕じゃない、だって僕はここで映画を観ているんだから』ってね」と説明した。

 この奇妙な感覚のせいで、彼は自分が実際に死んだことを理解していなかった。さらに驚くべきことに、彼はレストランにいたシェフを含む全員の心の声が聞こえたと主張している。「僕のバックグラウンドはテレビや映画関係だから、『監督はなんでこんなに登場人物全員の心の声を過剰に演出しなきゃいけないんだろう』なんて思ったよ」と、当時の心境を語った。

「自分の死を映画館で鑑賞した」サプリの有毒物質で“45分間死んだ”元ボディビルダーが臨死体験で見たもの
(画像=画像は「Daily Star」より,『TOCANA』より 引用)