小林の最大の武器はスピードのあるドリブルと決定力だ。高校時代からスプリント力に優れた選手として名を馳せていた彼は高知でもその能力を発揮し、相手ディフェンスラインの裏を突く動きで多くのチャンスを生み出している。

さらに、スピードだけでなく足元の技術も高く評価されている。サイドライン際の巧みなドリブルは相手ディフェンダーを翻弄し、1対1の状況から複数の守備を切り裂いて決定的なチャンスを作る。このドリブル突破は高知の攻撃を牽引していると言えるだろう。

これらに加え、ゴール前では高い決定力を持つ。キーパーの動きを冷静に見極め決定的な一撃を放つ判断力やポジショニング、ボールコントロールなどストライカーに必要な能力を複数持ち合わせており、まさに“エース”と呼ぶにふさわしいプレーヤーだ。

FC大阪 写真:Getty Images

ハットトリックでJ3月間MVP獲得

2025シーズンの小林は、個人・チームともに初舞台のJ3でも結果を出す。開幕戦からスタメンでフル出場。第3節のFC大阪戦でJリーグ初ゴールを挙げると、その後も得点を重ねた。

4月20日に行われた第10節福島ユナイテッド戦では、前半11分にセンターサークル内からの独走ドリブルでゴールを決め先制点を獲得。さらに後半には、絶妙なポジショニングでこぼれ球を押し込み得点を重ねると、その直後にも相手DFとGKが混乱する場面から一瞬の隙を見逃さず3点目を挙げ見事ハットトリックを達成した。

ドリブル、スピード、ポジショニング、判断力、ゴール前での決定力と、FWとして必要な能力全てをこの1試合で示し2025年4月のJ3月間MVPを獲得した小林は「チームの結果も含め、まだまだ満足はしていません。もっと貪欲にゴールを狙い続けて、ファン・サポーターの皆さんと勝利を分かち合いたいと思います。これからも応援よろしくお願いします。」と語っている。