選挙前で双方を攻撃するチャンスなのに、なぜ自民党と立憲民主党は結託して年金を改悪してるの?という質問がありましたので、お答えします。
簡単に言えば、利害が一致したからです。
自民党はもともと、100年安心と言い切ってしまった年金制度をなんとしても延命させたい。ただ、現役世代や事業主に負担を押し付けなくては行けないので、自分たちだけが悪者になりたくない。
与党だけで法案を押し通せば「強行採決」という批判まで加わることになる。それは避けたい。
そこに現れたのが、選挙前に「見せ場が欲しい」「かつ、実は内閣不信任案を出したくなくて、出さない理由を探している」立憲民主党です。
立憲民主党の支持層はすっかり高齢者ですから、ネット上で現役世代になんと言われようとも、年金を底上げして高齢者にPRしたくて仕方がない。
ここで手柄を作りつつ、内閣不信任案を出さない理由もできて一石二鳥!
というわけで、両党が結託してスピード決着をしようとしているわけです。
いうまでもなく酷い話ですが、与党と野党第一党が結託してしまえば今の国会では止める術は事実上、ありません。
参院選で民意を示し、撤回させるしかない(今回の年金改悪法案の内容が実施されるのはまだ先なので)。
そのためにぜひ、みなさんの力を貸してください。

党首討論での石破首相と野田立民代表 首相官邸HPより 令和7年5月21日
編集部より:この記事は、前参議院議員・音喜多駿氏のブログ2025年5月26日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。